指導方法

高等学校の物理部を対象に,全14時間(測定時間を除く)で実施する学習指導案を考案した.大まかな流れとしては,①全体でディスカッション,②原子や原子核,放射線に関する教員の講義,③生徒による回路基板の製作,④測定,⑤得られたデータの分析・考察,⑥発表である.③以降はグループで行い,実験における楽しさや困難を共有し互いに協力し合うことで,より達成感を味わえ,適宜討論を行いながら進めることで思考力や表現力の育成にもつながる.③は繊細な作業であるハンダごてを用いた電子工作であるので、普段体験することができないものづくりの難しさや面白さを経験させたい。⑤に関して,本来文献などで与えられる放射性核種の半減期を自らが求めることで,放射能の崩壊の基本法則が成り立っていることを実感でき,原子核・放射線の知識をより定着させ,科学的に考える態度を養えられる効果があると考える.放射性崩壊の式に関しては,モデルを用いて定性的に理解させる.

 目標は,以下の6つを設定している。

  1. 放射線に関する正しい知識を理解させる。
  2. 放射線を身近に感じさせる。
  3. ものづくりに対する興味関心を高めさせる。
  4. 原子核・放射線の知識を定着させる。
  5. 科学的な思考力や表現力の育成を行う。
  6. 情報を正しく読み取り理解し、判断する態度を身につけさせる。

評価方法としては、授業前、中、後の知識面・感情面に関するアンケートと、活動中の発言、数回にわたるディスカッションである。

指導案例

時配指導内容教師の活動生徒の活動
導入1◉「放射線」というテーマでディスカッション◉原子・原子核・放射線とは何か◉各グループに入り、ファシリテートを行う。◉スライドを用いて説明をする。◉1グループ6人に分かれてディスカッションを行う。
導入2◉ラドン検出器とは何か◉スライドを用いて説明をする。
製作◉ラドン検出器製作◉ハンダ付けと解析ソフトの指導を適宜行う。特にハンダごての取り扱いには注意する。◉3人ずつのグループに分かれて、はじめに練習用基板を用いてハンダ付けに慣れる。◉本番用の基板でハンダ付けを行う。手のあいている生徒は、解析ソフトの例題に取り組む。
展開1◉測定(ラドンガス、空気等)◉データ解析◉ラドンガスの測定を行わせる。なお、ガス注入は教員が行う。◉得られたデータを用いてグラフを作成させ、そこから何がわかるかを考察させる。◉次の試料の測定を開始させる。◉ラドンガスの測定を行う。◉エクセルを用いて解析を行う。◉α線のエネルギーとカウント数、ピークの時間変化のグラフを作成する。そして、半減期と放射性物質の同定を行う。
展開2◉グループ毎に発表◉発表後、コメントをする。◉スライドを用いてグループ毎に15分の発表を行う。
まとめ◉まとめ◉全体でディスカッションを行う。

実習で用いた資料


添付ファイル: fileラドン検出器とは.pdf 449件 [詳細] file崩壊系列.pdf 96件 [詳細] fileハンダづけmovie.key 119件 [詳細] file原子原子核放射線とは.pdf 134件 [詳細] filearduino例題.pdf 179件 [詳細]

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Last-modified: 2015-05-15 (金) 17:19:29 (681d)