ラドンガス測定

天然ウランを含む鉱石を用いてラドンガスを含む空気を容器内に封入し,長時間測定を行った結果の例である(使用した検出器は前バージョンのもの).図5に波高分布,すなわちα線のエネルギー分布を示す.2つのピークが見られ,ピークチャンネルの比は,文献5)に見られる218Poと214Poのα線のエネルギーの比に合致しており,218Poと214Poと推測される.
 次に,それぞれのピークを積分し,その計数の時間変化を調べる.図6はそれぞれのピークの時間変化を示している.横軸は測定開始からの経過時間,縦軸はそれぞれのピークの5分ごとの計数である.各核種は次の微分方程式に従い,連鎖的に崩壊する.

式ほんもの.png

N1, N2, N3, N4, N5は,それぞれ222Rn, 218Po, 214Pb, 214Bi, 214Poの原子核数,λ1, λ2, λ3, λ4, λ5は,それぞれ222Rn, 218Po, 214Pb, 214Bi, 214Poの崩壊定数,tは経過時間である.この連立微分方程式を解くと次のように求まる.

複雑な式.png
細かいやつ.png

(1)式は218Po,(2)式は214Biの単位時間あたりの崩壊数である.ここで,214Poの半減期は214Biに比べ十分小さいため,214Poの崩壊数を214Biの崩壊数と近似した.λ1, λ2の崩壊定数は文献値を用い,(1)式においてN1(0)をパラメータとしてフィットし求めたのが図6の実線である.218Po計数値の最初の立ち上がりは218Poの3分の半減期に対応し,その後の緩やかな減少は222Rnの3.8日の半減期に対応していることがわかる.同様に(2)式においてN1(0)をパラメータとしてフィットした曲線が図6の点線である.測定データをよく再現していることがわかる.観測された2つのα線のエネルギーの比が文献値の比と一致すること,それぞれの時間変化が既知の崩壊定数と一致することから,2つのピークは218Poと214Poであると判定することができる.

2ピーク.png

添付ファイル: file2ピーク.png 225件 [詳細] file式ほんもの.png 111件 [詳細] file細かいやつ.png 123件 [詳細] file複雑な式.png 109件 [詳細]

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Last-modified: 2012-07-11 (水) 18:50:25 (1899d)