平成23年度(2011年度)宇宙史拠点実習研究題目
    • 実施期間:平成23年3月7日〜3月21日(震災の影響により、期間を短縮して3学期末に実施)
  • 「WHtolvbbプロセスでのW+jetイベントに対する bクォークTaggingのEfficiencyの検証」
    石橋貴生(素粒子実験G)
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  • 「Background jet and pi0-jet correlation for Pb-Pb 2.76TeV」
    渡邉大介(原子核実験G M1)
    目的:重イオン衝突実験ではpp衝突に比べて多くの粒子が発生するのでjetを再構成する 上でbackgroundが含まれることが多い。よって、jetに含まれるbackgroundを正確に 見積もることは今後jet解析をする上で大変重要である。またpi0とjetの相関を見ること によってjetのQGP中でのエネルギー損失機構を解明するための方法として重要であると 考えられている。
    目標:宇宙史の期間中にbackground jetを正確に見積もり、それを使ってpi0とjetの相関を 見たい。またPb-Pb衝突でのEMCALを使った再構成についてもまとめたい。

  • 「Search for Bc->Bsπ(bottom flavor physics)」
    高橋優(素粒子実験G)
    目的、目標:Bc中間子は、主にBs中間子を含むモードに崩壊する(64%)が、 まだ未発見である。Bcはbb系以外で最も重い中間子で、崩壊分岐比は理論検証 の良いベンチマークとなるので、Bs中間子を含むモードへのBc中間子の崩壊を 見つけることが目的である。今回はその中でも崩壊分岐比が大きい Bc->Bsπモード をTMVAでの最適化を用いて見つけることが目標である。

  • 「ヒッグスサーチのためのDLMを用いたsingle b-tabイベントからのdouble b-tagイベントの抽出の研究」
    水野三四郎(原子核実験G M2)
    目的:標準模型の中でヒッグス粒子だけが見つかっておらず、標準模型の完成の ために盛んに探索が行われている。本課題では低質量におけるヒッグスの探索を 目的としており、低質量のヒッグスはbbbarに多く崩壊すると考えられている。 崩壊から放出されたbクォークがひとつしかtagされなかったイベントの中から、 効率よく真の情報を抽出することを目的としている。
    目標:現在は、モンテカルロで行なった結果に対して行なっています。モンテ カルロで上手く抽出することを一つ目の目標としています。最終目標としては、 モンテカルロで行なったことを実験データに対して行い、うまく抽出できている かどうかを確認することとしています。

  • 「ヒッグス粒子探索(gg→H→WW*→lνjj)」
    永田和樹(素粒子実験G)
    目的:H→WW*→lνjjチャンネルでのヒッグス粒子探索において、ヒッグス粒子の 低い質量領域に対しても感度を増やす。さらに、テバトロンの全データを用いて 解析をおこなう。
    目標:オフシェルW→lνの扱いを改善する。そのために、キネマティック・ フィッターを開発することで、ニュートリノのZ軸成分の運動量を含む事象の 再構成を行う。

  • 「ZH->lltautauチャンネルによるHiggs探索」
    渕 遼亮(素粒子実験G)
    目標:Signal(ZH->lltautau)、BG(ZZ->lltautau)のMCsample用いて、 VisibleMassとCollinearMassを再構成しました。様々な分布を見て、 CutをかけSignal/BGを上げようと試みております。今後はSignal/BGを 上げて、データを流す予定です。

  • 「CDF実験でのトップクォーク対生成スピン相関におけるP-violating termの探索」
    望月一也(素粒子実験G)
    目的:トップクォーク対生成事象におけるスピン相関の解析から得られたトップクォーク起源のレプトン 及びb-jetの飛翔方向角度2次元分布をパリティの破れを考慮した多項式でフィットし、得られるパラメータ からパリティの破れの項の寄与を探索する。


(敬称略)